オフ会レポート②
「永続魔法『つまづき』の効果で、ドリームピエロは守備表示になり、特殊効果発動!ドリームピエロは守備表示になった時、相手モンスター1体を破壊する!」
「く・・・これで5度目か!」
ここはイエローサブマリンなんば店に設置されたデュエルステージ。
ソリッドビジョンシステムにより立体化されたドリームピエロは、でこぼこの地面でバランスを崩し、その拍子にデーモンの召喚に激突!それを破壊する。
「レベル6最強の攻撃力2500を誇る、デーモンの召喚が一瞬で・・・!」
強力モンスターを召喚しても、デビ氏の永続魔法『つまづき』の効果で、守備表示になってしまいドリームピエロを攻撃できない。しかしデビ氏のドリームピエロは、召喚した瞬間、こちらのモンスターを破壊できる。
Kyosukeのデッキは永続魔法『凡骨の意地』で通常モンスターをドローしまくって融合を狙うデッキだったが。「だめだ!融合で強力モンスターを何体召喚したところで『つまずき』コンボからは逃れられない・・・ドロー」
Kyosukeがドローしたカードは真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)☆7攻撃力2400の通常モンスター。「通常モンスターをドローしたことで『凡骨の意地』の効果発動。カードをもう一枚ドロー・・・」
「クックック・・・☆7の弱小モンスターレッドアイズとはねぇ」
「なに!」
「だってそうだろう?召喚するのに2体の生け贄が必要で攻撃力2400。しかし☆6のデーモンの召喚なら生け贄は1体で済む上攻撃力は2500」「たしかに・・・」「おれから言わせてもらえば、レッドアイズなんて、観賞用のカードだね!」「くそ・・・いわせておけば・・・!」
(レッドアイズはデーモンの召喚と融合することで、攻撃力3200のブラックデーモンズ・ドラゴンに進化するのだ!だが、デーモンの召喚は墓地に行ってしまった・・・ならばあのカードをドローするしかない!!)「『凡骨の意地』の効果で、ドロ−!<神竜ラグナロク☆4攻撃力1500>通常モンスター!さらにもう1枚ドロー!」
「ふん。しょせん通常モンスターだけでオレの『つまずき』コンボは打ち崩せない」
「きた!」
ドローしたカードは『沼地の魔神王』。このモンスターは融合素材モンスター1体の代わりに使うことができる。これをデーモンの召喚の代わりにして、ブラックデーモンズ・ドラゴンを・・・!
『アニキ!』「ん!?」
気付くとKyosukeのとなりに、神竜ラグナロクの精霊が出現していた。
これは・・・あまりに精神的に追い詰められて、幻覚を見ているのか!?
「なんだ!『神竜』とか言って攻撃力1500しかないザコモンスター。名前負けしすぎなんだよ!」
『アニキ、アッシを融合に使ってくださいよ』「ナニィ?」『ブラックデーモンを召喚しても、どっちみち負けるんだから』「ぐ!なにを・・・」
『どうせ負けるんなら、オイラを一生に1度くらい融合させてくれよ〜』「・・・ふん、まあいいだろう」『ヤッタ!』
「さっきから何を1人でブツブツいっている!」
気付くと神竜の精霊は消えていた。
「今のは・・・いや、なんでもない。おれは場に伏せた融合を発動する!神竜ラグナロクと沼地の魔神王を融合!!」
ぎゅわーん、ごごごごご、どっぎゃーーーん!!「竜魔人キングドラグーン!」
「攻撃力2400程度で、この状況をくつがえせるものか!『つまずき』の効果発動!キングドラグーンは守備表示になる!!」
「やはりダメか・・・」
「私のターン!手札から2体目のドリームピエロ召喚!」
「ドリームピエロの効果発動!キングドラグーンを破壊・・・・!?」
だがキングドラグーンは突進してきたピエロの攻撃を、ヒラリとかわした!
「なぜだ・・・なぜ破壊されない!?」
「破壊できないのではなく、効果の対象にできない、ですけどね。厳密に言うと。」
「お前は・・・悪魔皇帝!」
「キングドラグーンの特殊効果・・・それは魔法・罠・モンスター効果の対象にはできない。つまりは」
「ピエロコンボを破ったという事か!」
「自分で融合しといて気付いてなかったのですか、Kyosukeさん・・・」「い、いや!気付いてたよ!狙いどおりだ!!ふはは」
「クッ!だがオレのフィールドにはドリームピエロが2体いる!まだ勝負はついていない!!」
「いいえ、もう勝負はついていますよ、厳密にね」「なにィ!」
「オレのターン!オレはキングドラグーンのもう一つの効果を発動!」「もう一つ・・・だと!」
「キングドラグーンのもう一つの効果・・・それは手札からドラゴン族モンスター1体を、生け贄無しで特殊召喚する!」「!今やつの手札には・・・」
「そう!出でよ、レッドアイズ・ブラックドラゴンッ! さらにサファイアドラゴン(☆4攻1900)を通常召喚!!」「まだだ!永続魔法『つまずき』の効果発動!たとえキングドラグーンを破壊できなくとも、その他のモンスターなら・・・!」
「残念だが・・・」「!?」
「キングドラグーンの効果は、場のドラゴン族モンスターすべてに適用されるのだ」
「な!? ということは」「お前のピエロの効果はもう通用しない、という事だ」「ば・・・かな」
「これで終わりだ!キングドラグーン!レッドアイズ!サファイアドラゴン!!爆撃火炎3連弾!!!」「ぐあああーーー!!」
ぴろろろろろろーーーピロリ。
2体のピエロが破壊され、さらにダイレクトアタックにより、デビ氏のライフポイントは0になった。
「レッドアイズの攻撃、効いたぜ。さっきは観賞用なんて言って悪かったな」
「レッドアイズはオレのデッキの中でこそ輝く!!・・・いや実際に3年ほど観賞用だったんだけどね。」「そうなのか。なんでまた・・・」
「オレはただ勝つことだけを目指して、特殊効果の無い通常モンスターをずっと使っていなかった。だがこいつらが『使ってくれ、せめて1度くらい使ってくれよ!』って言ってるような気がして・・・なんとなく、な」
「そうか・・・だがそんなことはあり得ないだろ」
「フ、まあな」
「だが」「?」
「聞こえたら素敵だろうな!」「フフッ・・・アニメの観すぎだよ全く」